安倍首相「最終的に決めるのは国民」 臨時国会閉会 憲法改正問われ

臨時国会閉会後の記者会見で、安倍首相は憲法改正に関する記者からの質問に対し、自らを一国会議員と位置づけた上で「最終的に決めるのは主権者たる国民である」と述べた。一方で「憲法の課題を最終的に決めるのは国民であるという認識も持つべきだと思っている、国民が(憲法改正を)決める上ではしっかりと議論を勧めていくことが大切だと感じている」と答えた。

一方で「具体的な改正案が示され、国民的な議論が深められることが肝要である。その中では与野党の政治的立場を超え、できるだけ幅広い合意が得られることを期待している。その後のスケジュールは国会次第で、油断を持つことはできないと考えている」とも述べた。

今回の記者会見で、安倍首相は「憲法改正について国民的議論を深めるために一石を投じなければならない。その思いで2020年を新憲法が施行される年にしたいと言った」とも述べている。何を持って一石を投じるのか、という素朴な疑問が浮かぶ問答だった。

安倍首相は野党時代の2012年12月14日、インターネット番組の中で「(現行憲法は)自分たちの安全を世界に任せると書いている。先制と隷従、圧迫と偏狭をなくそうと考えているわけではない。国際社会がそう思っているから助けてもらおうと考えている。いじましいみっともない憲法だ。日本人が作ったものではない」などと発言し、物議を醸した。また首相就任後の動静や発言の中でも、現行憲法を踏みにじるような発言が目立つ。こうした「改憲ありき」「前のめり」の姿勢には、野党のみならず、与党の重鎮からも苦言が出ている。

憲法99条には国務大臣や国会議員、裁判官や公務員への憲法尊重擁護義務が記されている。こうした首相の一連の発言は、同項目の理念に反するものだとして、たびたび非難されている。また、首相の憲法に対する考え方や認識の甘さも目立つ。2015年の改正安全保障関連法の審議の際も、徴兵制の懸念に対する質問には「現行憲法で禁止されている」と答弁したり、改正組織犯罪処罰法の審議の時にも「(法案は)憲法違反ではない」などと、自らの会合などでは憲法を踏みにじりながら、都合の良い時だけ憲法を盾にすることが多い。

政府筋によれば、憲法改正の発議は来年の参議院選挙以降を目処に行う方針。

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