「あなたの憶測に答える場ではない」 菅官房長官 東京新聞記者にまた回答拒否

朝日新聞記者に答える菅官房長官=2018年12月15日

 【那覇】15日午前の官房長官記者会見で、菅官房長官は普天間飛行場(宜野湾市大山)の辺野古移設問題について質問されたが、共同通信社や読売、朝日などの大手紙の記者の質問には答え、東京新聞記者には「あなたの憶測に答える場ではない」とまたも事実上の回答拒否をした。2012年12月の安倍政権発足以来、記者会見場での回答拒否が相次いでいる。

 朝日新聞政治部記者の質問は「玉城沖縄県知事は9月の知事選挙で示された民意は辺野古移設に反対だとするもので、依然として移設反対を訴えている。菅長官としては知事選で示された民意についてどう考えているのか」という内容。

 これに対し菅長官は「地方公共団体の選挙結果について政府としてはコメントしない」と前置きした上で「地方公共団体の選挙は様々な政策の実施を表すもので、そういったものと受け止めている。いずれにしろ問題の原点は(同飛行場が)市街地にあり、学校や住宅に囲まれていて世界一危険と言われていることだ。この危険を除去することと、基地の返還を実現することだと考えている」と述べた。

 また緊迫する安全保障情勢にも言及し「我が国をとりまく安全保障環境が厳しさを増す中で、日米同盟という抑止力の維持と、同飛行場の危険除去を併せて考えた時、唯一の解決策は辺野古への移設だと思う。現職知事としても普天間飛行場の危険性除去をどう進めていくのかは極めて重要な問題だと思うだろうし、政府としても固定化は絶対に避けなければならないはずだと思う。引き続き同飛行場の危険性除去と、辺野古移設に関する政府の考え方、そして沖縄県の負担軽減を目に見える形で実現するという政府の取り組みを説明し、県民の理解と協力が得られるよう、今後も粘り強く取り組んでいきたい」と話した。

 その後、東京新聞の望月衣朔子記者から質問を受けたが、官邸司会役の度重なる「横ヤリ」が入り、菅長官は回答を拒むという場面があった。

望月記者に答える菅官房長官=2018年12月15日

 望月記者は「辺野古移設反対を訴えた知事が選挙で圧勝したことから、知事や県民は繰り返し耐久年数2千年といわれる辺野古基地に反対の意を示し続けてきた。政府はその意向を無視して土砂を投入する。これは結果として県民にさらなる負担を強いるが、これについて政府はどう考えるか」と質問した。これに対し菅長官は「今申し上げた通りだ」と述べただけ。

あなたの憶測に答える場ではない-菅官房長官=2018年12月15日

 また同記者は「今朝、玉城知事は菅長官や岩屋防衛相に工事の中止を求めている。予定ありきで県民の意思を無視する態度に強く反発していた。このタイミングで(土砂投入に)踏み切ったのは、来年夏の参議院選挙への影響を最小限にしたいという考えがあるのではないか」と質問したが、今度は「あなたの憶測に答える場ではない」と述べ、回答すら拒んだ。

 止まぬ司会の横ヤリと、官房長官の回答拒否に対し、官邸記者クラブからの反発は全くない。望月記者ひとりが奮闘する中、同業他社の記者はやんわりとした質問ばかりを繰り返している。我が国のメディアの情けなさは、テレビや新聞で隠せても、オンライン配信では隠しきれていない。問題はどれだけ多くの人たちが、このナサケナイ姿を目にするのかだ。

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